失われる前に、磐田の記憶を記録し、次の世代へ手渡す
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  1. 水野氏記録が見た幕末の見付宿 ── 上洛・御札・橋普請

    水野家日記、問屋御用留、小遣帳から、将軍上洛、伊勢参宮、御札降り、舟橋普請に揺れた幕末の見付宿を読む。

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  2. 助郷人馬の賃銭と代勤 ── 労役はどこまで金で置き換えられたか

    天保10年の買馬約1,100疋分・買人足約6,600人分を起点に、自前出役、代勤、御定賃銭、助成と村負担を分ける。

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  3. 助郷高と領主支配 ── 見付宿の役をどう村へ割り付けたか

    村高、助郷勤高、実働人馬を区別し、相給村と複数宿への割付から助郷表を行政の設計図として読む。

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  4. 見付宿助郷68ヶ村 ── 宿の外側に広がった人馬供給圏

    見付宿の助郷は第一期68ヶ村から84ヶ村、123ヶ村へ組み替えられた。助郷村表と分布図から宿の外側へ広がった人馬供給圏を読む。

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  5. 『東海道遠州見付宿』を読む ── 昭和20年に擱筆された見付宿研究(特集)

    磐田市誌シリーズ第二冊(田中友次郎編著、1974年刊)の来歴・構成・史料を紹介し、全5ページの特集へ案内する。

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  6. 長州征伐と見付宿 ── 幕府軍通行の負担

    将軍家茂の上洛と長州征伐期、見付宿と助郷が担った軍勢の宿泊、人馬、物資を『図説 磐田市史』と水野家日記等から再検討する。人数の異同、延べ数、幕府・新政府の制度差を分ける。

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  7. 見付宿の助郷制度と周辺村の負担 ── 宿場の外側で支えた村々

    見付宿の助郷制度を、第六章202〜237頁の助郷村表、勤高、買人馬、賃銭から再構成する。第一期68ヶ村から84ヶ村、123ヶ村へ広がった供給圏と、労役が金銭へ置き換えられる構造を読む。

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  8. 見付宿の機能構造 ── 本陣・脇本陣・旅籠が編んだ東海道の宿

    東海道五十三次28番目の見付宿を、本陣2・脇本陣1・旅籠56という宿の機能構造から、宿駅制度の枠組みを史実、賑わいの実感を推定として腑分けし、国府以来の由緒とあわせて読む学術論考。大石浩之の磐田論考 第156号。

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  9. 見付宿の職業分布 ── 448軒の町場経済

    天保13年(1842年)の見付宿職業分布は、宿内448軒におよそ71種の職業を数える。商業約269軒、農業約123軒、工業約41軒という同書の集計は、見付が旅人を泊めるだけでなく、食料・衣類・道具・運送を供給する消費都市であったことを示す。ただし一軒が複数の商売を兼ね、無職の分類も含むため、現代の就業統計とは違う。

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  10. 飯盛女と宿場統制 ── 59人の記録をどう読むか

    天保13年(1842年)の見付宿では、書上帳に飯盛女59人が記された。年齢は16歳から27歳ほどに分布し、19歳が多い。だがこれは生活実態の全数調査ではない。幕府が人数を制限するなかで宿側が差し出した行政上の数字であり、名を伏せられた女性たちの境遇をそのまま表すものではない。

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  11. 宿泊料と食事 ── 木銭・旅籠銭・宿割の実務

    旅の宿代は、一つの定価ではなかった。木賃宿では旅人が米や薪を持ち込み、宿へ木銭を払った。旅籠では夕食と朝食を用意し、身分ある通行者には宿割が組まれた。『東海道遠州見付宿』の引用は、宿泊料が時代、客の身分、食事、部屋、御用か私用かによって変わったことを伝える。

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  12. 旅籠屋の間口と奥行 ── 天保13年の39軒を測る

    天保13年(1842年)の見付宿で、書上帳が家作を伝える旅籠屋は39軒であった。同じ章には別の時点・別の集計による31軒、54軒、56軒も現れる。数が揺れるのは誤りとは限らない。開業・廃業、数え方、調査目的が異なるからである。ここでは39軒の間口・奥行・建坪と、街道沿いの分布に絞って読む。

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  13. 見付宿の本陣と脇本陣 ── 三郎右衛門・孫兵衛・新左衛門

    見付宿には本陣2軒と脇本陣1軒があった。南側の本陣を三郎右衛門、北側の本陣を孫兵衛、脇本陣を大三河屋新左衛門が担ったと『東海道遠州見付宿』は記す。本陣は大名のための大きな旅籠というだけではない。宿泊者の格式を守り、先約を調整し、町内の家々まで動員する宿割の中枢であった。

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  14. 宿助成のしくみ ── 貸付利子・補金・返済猶予で支えた見付宿

    幕府関係の元金を貸し、その利子を伝馬助成へ回し、未収時には補金・別口助成・返済猶予で宿駅を支えた制度金融を読む。

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  15. 見付宿の歳出 ── 713両の運輸費と宿場を動かす固定費

    運輸費713両余、給料422両余を軸に、交付金・返却金・問屋場入用を読み、天保11年の大火と元治元年の大通行による膨張を比べる。

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  16. 見付宿の歳入 ── 天保10年、誰が宿場の費用を負担したか

    天保10年の歳入を賦課金・伝馬賃銭・助成金・特別借入金・財産収益に分け、宿民・助郷・幕府・将来返済の負担を読む。

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  17. 大通行の人馬数を比べる ── 動員規模と助郷の広がり

    定数と実働数、予定数と実績数、基準額と実徴収額。数字を比べる前に揃えるべき区別を整理し、動員表が示す助郷への広がりを読む。特集第2部の結び。

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  18. 継立帳簿は何を記録したか ── 人馬・賃銭・証文を残す実務

    問屋御用留、明細差出帳、庚申帳、絵図 ── 性格の違う史料を分けて読む。数値が食い違う例と、記録されなかった領域の一覧から、見付宿研究の現在地を示す。

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  19. 伝馬を飼う ── 飼料・馬具・病馬から見る宿駅の維持費

    見付宿にもっとも古く残る絵図は、馬の草をめぐる訴訟の産物だった。岩井野の秣場と無税の御伝馬林から、伝馬を養うという仕事を読む。

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  20. 待つことも負担だった ── 人馬の待機と見付宿の日常

    賃銭は区間に対して定められ、待たされた時間には欄がない。帳簿に残らないこの負担から、宿場町が引き受けていた不確実性を読む。

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