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本編の読み解き

磐田の方言の調べ方|「せんひき」の原回答をたどる

ノートの上に置いた木の定規と、鉛筆で引いた一本の線
記事内容をもとに生成したイメージです。

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家で言う「せんひき」は、磐田ではどう記録されている?

磐田ことば資料室でデータ番号25230を開きます。国立国語研究所の全国方言分布調査で、磐田市地点の「じょうぎ(定規)」への回答は「センヒキ」。同じ行の注記には「子供の頃はモノサシと言った」とあります。地点・質問項目・回答・注記を分けて控えると、元の記録に戻れます。

大石浩之(磐田市/不動産業)です。群馬県生涯学習課によると、2026年の第80回読書週間は10月27日から11月9日までです。蒲郡市立図書館の読書週間案内でも、この期間の由来を読めます。11月5日の今日は、一冊を通して読む代わりに、机の上の定規を手がかりに郷土資料の一行を読んでみます。ここで紹介するのは磐田物語の本編と、その出典を自分で確かめる方法です。

まず「せんひき」から、調査した道具を特定する

本編「気づかない方言」の「せんひき」を開いてください。鉛筆で線を引く場面から始まり、次の段落に「じょうぎ(定規)」と出てきます。前者は言葉の使いどころが浮かぶように書かれた場面です。誰かが「せんひき貸して」と言ったのを調査者が書き取った、という意味ではありません。調査の記録を読みたいときの目印は、段落の中の番号「25230」です。

原表で25230番を開き、横に読む

磐田ことば資料室の25230番を開くと、表の一行に直接進めます。配布されたファイルでも確かめたい方は、国立国語研究所の配布ページで「全国方言分布調査(FPJD)調査結果のダウンロード」を選びます。ZIPを展開し、中のExcelファイルのシートで「25230」を検索してください。隣の地点番号と市町村名まで見れば、探している行かどうかが分かります。

地点
137874-34763(静岡県磐田市)
質問番号・項目
L-27 じょうぎ(定規)
回答語形
センヒキ
注記
〈子供の頃はモノサシと言った〉

「L-27」は何について尋ねたかを示す質問番号で、「25230」は今回の回答の行を指す番号です。二つには違う使い道があります。磐田の同じ一行を家族に見せるなら25230番を渡します。他の地点で同じ道具をどう呼んだかを読みたいなら、質問番号L-27を手がかりにします。「じょうぎ(定規)」は原表の項目名です。調査者が口にした質問の全文として引用するのは控えます。

「モノサシ」をどこに書くか

この表のいいところは、短い答えの隣に話者の記憶も残っていることです。「センヒキ」の右へ読み進むと、子供の頃の「モノサシ」が出てきます。さらに右にある「センヒキ類」は地図の見出しです。話者が答えた言葉として写すのは、末尾に「類」のつかない回答欄のほうです。

私が迷うのは、家族に手渡すメモをどこまで短くするかです。「磐田では定規をセンヒキと呼ぶ」と一行にすると読みやすいのに、誰のいつの言葉かが消えてしまう。私は、ここでは判断を急がず、話者がわざわざ添えた「子供の頃」を残したいと思います。どちらの呼び方が古いか、市内のどれだけの家庭で通じるかは、この回答の範囲を越えます。

手元には「磐田市地点/L-27/25230」と書き、その下を「回答」と「注記」の二行に分けてみてください。家で違う言い方を聞いたら、三行目に「家で聞いた言葉」として足せます。別の言葉でも試したいときは、辞典から用例・採録記録へ進む読み方が入口になります。

よくある質問

ひらがなの「せんひき」で見つからないときは?
資料室の表では、回答がカタカナの「センヒキ」で記録されています。データ番号25230で探せば、文字の違いに左右されません。原表を使う場合は、番号を見つけた後に市町村欄が磐田市、項目が「じょうぎ(定規)」となっているかを照合してください。
「センヒキ」と「モノサシ」は二つの回答ですか?
この一行の回答語形は「センヒキ」です。「モノサシ」は、話者が子供の頃を振り返った注記に出てきます。二語を同じ欄に並べると、もう一人が答えたようにも読めます。転記するときは、子供の頃という時間の手がかりごと注記の欄に残します。
家での呼び方が原表と違ったら?
原表を書き換えず、家で聞いた呼び方は別の欄に書きます。たとえば聞いた日と道具の種類を添えておくと、後から家族に聞き直せます。磐田市の一地点の調査と家庭で聞いた一例は、それぞれの場面を記録したものです。市全体の使用割合はこの一行からは分かりません。

出典と確認範囲

大石浩之

大石浩之磐田市/富士ヶ丘サービス株式会社 代表/不動産業・宅地建物取引士

磐田市で不動産・介護事業を営みながら、地域の歴史・地名・寺社・暮らしの記録を調べています。磐田物語では、公開資料と現地情報を確認しながら、地域の記憶をWeb上に残しています。

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